アラジンのつぶやき

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最近の日ロ関係について考えたこと

最近の日ロ関係について考えたこと


今年11月1日に、ロシアのメドベージェフ大統領が、我が国の北方領土である国後島を訪問して我が国が騒然となりました。我が国政府として、ロシア側に対し、訪問しないように事前警告をしてきたにもかかわらず、訪問が行われたのです。
私は、北方領土問題・沖縄問題も所管していますので、急きょ根室に飛び、元島民の方々や根室市長をはじめとする政治家の方々等と話し合いを持ちました。みんな一様に、驚きと怒り、やるせなさを言っておられました。私の方からは、北方領土返還に対する政府のゆるぎない確固たる方針を改めて伝えました。私も、ソ連共産党時代でさえ遠慮してきた北方領土へのトップ訪問を今回やったことに、強く憤慨しています!
APECでの日ロ首脳会談では、日ロお互いの主張を言い合った格好になったと伝えられています。会談の詳細は明らかになっていませんが、今後ロシア大統領が、歯舞・色丹を訪問するようなことが起これば、両国関係にさらに大きなマイナスの影響が生じるのは必須です。

この日ロ関係で、最近TVに出演する機会が3回ほどありました。11日(木)BSフジ「プライム・ニュース」と14日(日)フジTV「新報道2001」、20日(土)のCS「闘え山里ジャーナル」です。
その場でも明らかにしましたが、北方領土問題を巡って、日本にどのような選択肢があるのかということについて言及しました。
これらを踏まえ、現在の私の考えを簡略に述べます。

1.北方領土問題に対する日本の選択肢

近年ロシア側が交渉の進め方で主張してきているのは、報道にもある通り、
①日ロ双方が受け入れられる解決策を模索していこう、(実質的にはWIN・WIN関係が実現する方向)
②感情的にならずに、静かで建設的な雰囲気の中で交渉していこう、ということです。

確かに、「戦争決着という選択手段を取らない」のであれば、上記①②は、(双方納得のいく平和的話し合いの)交渉手段の基本ですから、そのやり方になかなか反対はできないと思います。
ただ、そうなると、純粋に論理的に考えれば、4島返還は、日本にとっては外交的に完全勝利ですが、ロシアにとっては外交的に完全敗北となり、ロシアにとっては決して了解できないということになりそうです。ということは、頭の体操をすれば、分割返還を日本とロシアが決意するのか、或いは、ロシアが4島返還に見合う巨大なメリット(ロシアにとって)を日本が差し出せと要求することになるのではないでしょうか。もっと考えれば、日本が国際的・戦略的に立ち回ってロシアが了解せざるをえないような環境をつくっていくことが問題解決にとり理想的なのですが、4島返還までのインパクトをつくるにはかなりの時間・汗・賭けが必要となるでしょう。これらの諸点についても、政府・国民の決意が問われることになります。

一方、解決時期を将来に見据えて将来戦略を立て、現在はその戦略を一歩一歩着実にこなしていくという選択肢もあります。その選択時期は、極めて近い近未来から将来まで様々あり、選択時期を選定すること自体が大きな戦略となります。勿論、当たり前のことですが、元島民の方々を始めとする日本国民の気持ちを考えれば、その悲願に添って「一日も早い解決」が当然であり、そのための最善・最大の努力が日本政府に課せられています。ただし、「4島返還の達成」という結果を実現するとなると、前述のように一定の時間とコストを覚悟せねばなりません。従って、その場合は、日本としては、北方領土返還運動の原動力をその間強力に進めていける体力・意志力を養っていくことが重要です。そのためには、政府・国民の揺るぎのない「どっしりとした決意」が是非とも必要であり、それが最後は力を発揮することになります。そこは、私が全力を注ぐべき担当でもあり、そのための体制強化・活動力強化の決意を今回新たに固めたところです。

ただし、ここで気をつけなければならないのは、時間が経てばたつほど、今回の大統領の国後訪問のように、どんどん北方領土をロシアが軍事的強化・経済的発展を行って自国化していくリスクです。また、将来的に、石油・ガスなどのエネルギー価格の高騰、レア・アースなどの天然資源の希少化が進めば、相対的に巨大資源国であるロシアの立場が強化されていく危険性があります。その意味で、日本が最も有利な時期を選択するということは、様々な角度からの綿密な分析が必要となります。

2.最近のロシアの動き
最近のロシアのやり方をみて特に感じることは、今年の6~7月の択捉島近辺での軍事演習、9月2日を第2次世界大戦の戦勝記念日として北方領土侵攻の正当化を図る動き(大統領署名による法案成立)、9月28日の中露首脳による共同声明発表(お互いの領土主張を認め支持し合うという意図表明)、そしてロシア大統領の国後島訪問ということで、計画的に行ってきていると思えることです。危機感が高まるのは当然です。

さらに、ロシアの歴史を振り返れば、「力の外交」を推し進めてきたという説に同感せざるを得ないところがあります。ロシア国民の間に、「戦争で勝てば、領土はもらって当然」という考えが底流にあるような気がしてなりません。その意味で、日露戦争でロシアが敗北した時に(1905年)、日本に南樺太を割譲させられても文句を言ってこなかったのでしょう。(勿論、この点は、ロシアが合意の上でのことなので、合意のない北方領土問題とは本質的に違います)
そのような「力の外交」の観点から推測すれば、今回のロシア大統領の国後島訪問は、「まず、突然訪問をして、日本側の反応を見てみるか!もし、特段の反発がなければ、もう少しエスカレートした対応ができるかもしれない!」という意図があったのかもしれません。もしもそれが事実であるならば、「日本側が強力に反発することがとても重要になる」ことは論を待ちません。

3.ロシア側の懸念(推測)
一方、北方領土が自国領であるという政治キャンペーンを強化しているロシア側においても、今回の訪問で懸念される点は残ります。ロシア周辺国で、反ロシア感情がさらに醸成されることです。「やっぱりロシアは帝国主義的で、スキあらば他国への領土侵害を狙っているのだ!」という雰囲気が出てきています。国後訪問の11月1日に、私はたまたまEUの代表団の方々と副大臣室で議論していたのですが、同代表団の方々から口火が切られて、「日本は負けるな!ロシアはけしからん!」と口々に言っておられました。また、日本の北方防衛体制の強化や日米同盟の対応、日ロ経済の停滞などの動きなども引き起こす可能性があります。また、国際的にも、現在は、NATO・ロシア関係が良好化しているようにも見えますが、将来的に対ロシア警戒網が引かれる可能性も否定できません。さらに、日本の内外で、メドベージェフ大統領への不信感とともに、プーチン元大統領への期待感が語られ始めています。

4.おわりに
いずれにしても、21世紀初頭は激動の世界に入ってきていると言われていますが、どのような国際・国内情勢になっても、国民の幸せと思いが貫けるような政治を目指していきたいと思います。



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